女将日記2026.1.19

尿前の関

こちらは、「尿前の関(尿前御番所跡)」です。

戦国時代には出羽の最上と境を接する
尿前 ( しとまえ ) の岩手の森に、岩手の関がありました。
これが 尿前 ( しとまえ ) の関の前身です。

出羽の国飽海郡の遊佐勘解由宣春(鳴子、遊佐氏の先祖)が
大永年間(1521年から27年)に栗原郡三迫から、
名生定の湯山氏の加勢としてここに小屋館を構え、後関守となりました。

伊達藩になってから 尿前 ( しとまえ ) 境目と呼ばれ、
寛文10年(1670年)尿前番所を設置、
岩出山伊達家から横目役人が派遣され、厳重な取り締まりが行なわれました。
この背景として挙げられるのが「伊達騒動」です。

通行手形を持っていなかった松尾芭蕉と門人曽良は、
元禄2年(1689年)この関所であやしまれ、
厳しい取調べを受け、ようやく通過したそうです。


奥の細道にも、次のようにあります↓

なるごの湯より尿前の関にかゝりて、出羽の国に越んとす。
此路旅人稀なる所なれば、関守にあやしめられて、漸として関をこす。
【おくのほそ道】

(鳴子温泉から尿前の関に差しかかって出羽の国へ越えて行こうとした。
この道は旅人がめったに通らないので関所の番人に怪しく思われて、
ようやく関を越すことができた。)


【尿前の関 元禄2年5月17日】

南部道遙にみやりて、岩手の里に泊る。
小黒崎・みづの小島を過て、なるごの湯より尿前の関にかゝりて、出羽の国に越んとす。
此路旅人稀なる所なれば、関守にあやしめられて、漸として関をこす。
大山をのぼつて日既暮ければ、封人の家を見かけて舎を求む。
三日風雨あれて、よしなき山中に逗留す。


(泉から更に北へ向かいたい気持ちを抑え、
南部道を後に見やりながら、左京太夫顕輔の歌に
「思へども岩手の山にとしをへて朽やはてなん苔のむもれ木」と詠まれた岩出山の里に泊まる。

ここから、「小ぐろの崎みづの小じまの人ならば都のつとにいざといわましを」と詠まれた
小黒ヶ崎や美豆の小島を過ぎ、鳴子温泉から尿前の関を越え、
出羽の国へ行こうというのである。

ところが、この道は滅多に旅人の通らない道であるため、
関守に怪しまれてなかなか通してくれない。ようやく通行許可が下りて、
中山峠を越えたころにはもうすっかり日が暮れてしまった。

国境の番人の家を見つけたのでそこに泊めてもらうことにした。
ところが、三日の間雨風荒れて、余儀なくこの山中に逗留することになってしまった。)


蚤虱馬の尿する枕もと
(のみしらみ うまのばりする まくらもと)

あるじの云、是より出羽の国に、大山を隔て、
道さだかならざれば、道しるべの人を頼て越べきよしを申。
さらばと云て、人を頼侍れば、究竟の若者、
反脇指をよこたえ、樫の杖を携て、我々が先に立て行。
けふこそ必あやうきめにもあふべき日なれと、辛き思ひをなして後について行。
あるじの云にたがはず、高山森々として一鳥声きかず、木の下闇茂りあひて、夜る行がごとし。
雲端につちふる心地して、篠の中踏分踏分、水をわたり岩に蹶て*、
肌につめたき汗を流して、最上の庄に出づ。
かの案内せしおのこの云やう、
「此みち必不用の事有。恙なうをくりまいらせて仕合したり」と、よろこびてわかれぬ。
跡に聞てさへ胸とヾろくのみ也。


(こうやって貧しい旅の宿で寝ていると蚤や虱に苦しめられる。
その上宿で馬を飼っているので馬が尿をする音が響く。
その響きにさえ、ひなびた情緒を感じるのだ。

宿の主人の言うことには、
これから出羽の国にかけては険しい山道を越えねばならず、
道もはっきりしないので案内人を頼んで超えたがよかろうということだった。

ではそうしようと人を頼んだところ、
屈強な若者が反り返った脇差を横たえて、
樫の杖を持って私たちを先導してくれた。

今日こそ必ず危ない目にあうに違いないとびくびくしながらついて行った。

主人の言ったとおり、高い山は静まり返っており、
一羽の鳥の声も聞こえない。
うっそうと繁る木々の下は、まるで夜道のように暗い。

杜甫の詩に「雲の端から土がこぼれるようだ」とあるが、
まさにそんな感じで、篠の中を踏み分けつつ進んでいき、
渓流を越え岩につまづいて、肌には冷たい汗を流し、
やっとのことで最上の庄についた。

例の案内してくれた男は
「この道を通れば必ず不測の事態が起こるのですが
今日は何事もなく送ることができ幸運でした」と言ってくれ、喜びあって別れた。

そんな物騒な道と前もってきかされていたわけではなかったが、
それにしても胸がつまるような心持だった)

引用:「奥の細道 現代語訳」

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